踵(かかと)の痛み

踵の痛みは歩いたり走ったりする事で痛みを感じる事が多く、痛みが強いと日常生活が制限されます。
原因は腱・滑液包・関節・神経など多岐にわたります。

 

代表的な踵の痛みを出す疾患

腓骨筋腱炎
後脛骨筋炎
アキレス腱炎

 

腓骨筋腱炎

足首の外側に腓骨筋という筋肉が走行しており、長時間歩いたりしゃがみを繰り返すなどで腓骨筋に炎症が起こります。
外くるぶしの後ろに痛みや腫れがみられます。
足首の関節が不安定で起こった腓骨筋腱の過剰な収縮や踵の骨の突起などが原因で起こります。

 

後脛骨筋炎

後脛骨筋はふくらはぎから内くるぶしの下を通る筋肉で足裏の土踏まずのアーチを形成します。
ランニング、ジャンプ、長時間の立ち仕事などで後脛骨筋に炎症が起こると、歩いたり爪先立ちをすると内くるぶしの下方に痛みや腫れが起こります。
足裏のアーチが低下した偏平足や踵の骨が親指側に倒れた回内足などが原因で起こり、重症例では後脛骨筋腱の断裂が起こる場合もあります。

 

アキレス腱炎

ふくらはぎの筋肉である腓腹筋・ヒラメ筋が踵の近くでアキレス腱となり踵の骨に付着します。
このアキレス腱を使い過ぎすると、走ったり階段を降りる際になどに踵の上方に痛みや腫れがみられます。
多くはオーバーユースという使い過ぎによって起こるため、運動後のストレッチなど足のケアが重要になります。
また、運動量が少ない方でも偏平足の傾向があると起こりやすくなっています。

 

その他のかかとに痛みを起こす疾患

踵骨後部滑液包炎(ハグランド病)
腓腹神経外側踵骨枝の障害
三角骨障害
変形性距踵関節症

 

踵骨後部滑液包炎(ハグランド病)

アキレス腱と踵の骨の間には滑液包というクッションがあります。
足の甲を上に反らせるとアキレス腱と踵の骨の間で滑液包が挟まれ、この挟まれる動きを繰り返すと滑液包に炎症が起こります。
すると、踵の後ろに腫れや痛みが起こり踵骨後部滑液包炎となります。
また、踵の骨が棘状に出っ張った形状になっていて起こった滑液包の炎症はハグランド病と呼ばれます。

 

腓腹神経外側踵骨枝の障害

腓腹神経はふくらはぎで複数の神経と合わさって形成され、外くるぶしの後方から下方に向かって通り、踵から足の甲外側の皮膚の感覚を感じています。
この腓腹神経が長腓骨筋・短腓骨筋の上を走行する部分やアキレス腱の腱膜貫通部で絞扼されると、踵の外側に痛みやしびれなどが見られるようになります。
神経が絞扼されている部分を叩くと痛みが走るチネルサインがみられます。

 

三角骨障害

足首の後ろにある距骨に三角骨と呼ばれる過剰な骨が形成され、この三角骨が足首を動かした際に挟まる事で炎症を起こして痛みが生じます。
足首を下に向ける動作を繰り返すスポーツ選手に多くみられ、サッカーのシュート時やバレエの爪先立ち状態になると踵の後方が痛くなります。

 

変形性距踵関節症

足首の下の関節が何らかの原因で変形し、痛みが生じる疾患でたくさん歩いたり、走ったりすると踵の奥に痛みが感じます。
踵骨骨折後や関節リウマチに併発する事が多く、距骨と踵骨の適合性が悪いと起こる。

 

一般的な整形外科での治療の流れ

問診・検査

問診とレントゲン・エコーなどの検査で状態を確認します。
踵の骨の状態、筋腱や滑液包の腫れなどを確認します。

 

治療

痛み止めや塗り薬の処方 
ステロイド注射
局所麻酔薬注射
足底板 インソール サポーター
原因と症状の程度によって、適した治療が行われます。

 

当院での治療の流れ

カウンセリング・検査

まずは、患者さんの症状をお伺いします。
腓骨筋腱炎、後脛骨筋炎、アキレス腱炎、踵骨後部滑液包炎(ハグランド病)を中心に状態を確認します。

 

原因の特定

歩いたや足首を動かした際の痛み、踵周辺の圧痛を確認します。
骨の損傷や怪我、関節リウマチ、痛風など疾患の可能性がなく、当院で改善が見込めると判断できれば治療を行っていきます。

 

鑑別
部活やスポーツなどの運動習慣がなく、足首を捻ったりきっかけがなく痛みが起こった場合は検査が必要。
明らかな腫れやじっとしていても痛む様な場合は、関節リウマチや痛風などが疑われます。

 

筋膜整体

筋腱の負担によって起こった炎症が痛みの主な原因ですので、炎症を抑えるために筋膜、腱の癒着や伸張性を改善していきます。
部分的な治療に加えて足首や足指の関節の柔軟性、偏平足や回内側などの状態を整えて筋腱にかかっている負担を減らしていきます。
足の症状は局所的な状態を改善させるだけでは、痛みがぶり返しやすいので全体的な足の状態も重要になります。
また、痛みの強い時期は運動を控えて安静にしたり、ダイエットや減量で足の負担を減らす事も大切になります。

 

まとめ

踵の痛みは日常生活への影響が大きく、痛みのために長く歩けなかったり足を引きずったりと痛みで悩んでいる方もいらっしゃいます。
スポーツをしている学生や中高年のランナーやその他スポーツ愛好家に多く踵の痛みはみられます。
また、スポーツ習慣のない人でも加齢による筋腱の柔軟性低下や偏平足、体重増加や合わない靴を履いている事が原因で痛みが起こります。
当院では、踵の痛みの原因がどこの筋腱にあって痛みがでているのかをまずは検査していきます。
それによって特定した部分に対して筋膜整体を行っています。
なかなか良くならない踵の痛みでお困りの場合は、一度ご相談下さい。

 

 

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