坐骨神経痛

坐骨神経は背骨から出てお尻を通り足に向かう神経繊維が束になってできたボールペンほどの太い神経です。
この神経が圧迫をされると炎症が起こり、坐骨神経痛で腰からお尻や足に痛みやしびれが生じます。

 

坐骨神経痛のステージ分類

ステージ1

腰痛が主な症状の時期。
無理な姿勢や動き過ぎた時に腰痛が起こる。

ステージ2

お尻や太ももに坐骨神経痛がでて、動いたり姿勢によっては痛みが強くなる。
痛みを感じるが、日常生活は可能。

ステージ3

痛みの範囲が膝から下まで広がり、しびれも伴う。
痛みが強く持続的で段々と日常生活での支障が大きくなる。

ステージ4

強い足の痛み・しびれに加え冷えや筋力低下を伴う。
日常生活での支障が大きく生活が困難。

 

代表的な坐骨神経痛の原因となる疾患

椎間板ヘルニア
脊柱管狭窄症
梨状筋症候群
後大腿皮神経障害

 

背骨が原因の坐骨神経痛

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは背骨のクッションである軟骨の椎間板に負担がかかり、外側を覆う線維輪に裂け目が生じ、内部の髄核というゼリー状の組織が外に飛び出し靭帯や神経を刺激している状態。
20〜40代の男性に多く、前傾姿勢や長時間座っているとお尻、太ももやふくらはぎに痛みやしびれを感じる。
坐骨神経痛の中でも痛みが強く、痛みをかばって体が曲げた姿勢になる疼痛性側弯が特徴。
重い物を持ち上げたり、前かがみや座っている事が多いと椎間板に圧力がかかりダメージを受け、椎間板ヘルニアが起こります。?

 

 

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は脊柱管や椎間孔という背骨の中や周辺で神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されて起こる。
60代以降に多く、加齢により椎間板の厚みが薄くなる事で、背骨を支える靭帯の肥厚や背骨の変形、腰椎すべり症などが起こると脊柱管や椎間孔が狭くなります。
脊柱管で神経が圧迫された場合、歩くと段々と両足の痛みやしびれを感じて歩けなくなるが、座って少し休むと再び歩けるようになる間欠性跛行が特徴。
買い物の際などはカートにつかまって歩いたり、移動で自転車を漕ぐのは痛みが出ない。
椎間孔で神経が圧迫されると片側のお尻や足に痛みを感じ、脊柱管に比べて痛みが強いのが特徴。

 

この様な症状は注意

足の力が入りづらい。
神経痛を感じてから尿の出が悪い。
この様な症状がみられる場合は、重度のヘルニアや狭窄症が疑われます。
該当する症状がある場合は検査が必要になりますので、すぐに病院をしましょう。

 

お尻の筋肉筋膜の障害による坐骨神経痛

梨状筋症候群

背骨から出て足に向かう坐骨神経がお尻の「梨状筋」という筋肉で圧迫される事によって起こる坐骨神経痛。
梨状筋は腰の多裂筋や骨盤の仙腸関節との関係が深く、腰痛に伴ってふくらはぎやスネに痛みを感じる事が多い。

 

後大腿皮神経障害

梨状筋症候群と同様に梨状筋による圧迫で起こる神経痛。
後大腿皮神経痛は膝から下に痛みはなく、お尻の下から太もも裏側の比較的狭い範囲に痛みを感じる。

 

坐骨神経痛に類似した疾患

大腿骨頭壊死症
帯状疱疹
閉塞性動脈硬化症

 

大腿骨頭壊死症

股関節の太もも側の骨の一部が潰れてしまう病気が大腿骨頭壊死症であります。
ある日突然お尻や太ももに痛みを感じる様になり、進行すると夜も痛みで寝られず足を引きずって歩く様になります。
多くは原因不明で突発性に起こりますが、アルコールの飲みすぎや持病の治療にステロイドを使用していることに関連して起こる事が多いとされています。
通常、坐骨神経痛では股関節を曲げたり伸ばしたりする動きに痛みや制限が少ないのですが、明らかに股関節が曲げられなかったり足が開けず坐骨神経痛に似た痛みを伴う場合は大腿骨頭壊死症を疑います。
病院で坐骨神経痛と診断されて整体院に来られる方の中でも多い疾患で注意が必要です。

 

帯状疱疹

帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)のウイルスによって発症する病気で、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の中に潜伏していて、加齢や疲労など免疫の低下で発症します。
帯状疱疹はお腹や胸、背中、顔、頭、足など各所に起こる可能性があり、初期はあせもの様な発疹とかゆみがみられ、次第に痛みを感じて発疹が水ぶくれに進行します。
足の帯状疱疹が発症すると、坐骨神経痛と似た痛みを生じますが、帯状疱疹の痛みは夜も寝られない様な強烈な痛みで、発疹、水膨れがみられるのが特徴です。

 

閉塞性動脈硬化症

動脈硬化による病気といえば、脳梗塞や心筋梗塞は有名ですが、足の血管が動脈硬化をおこす病気はあまり知られていません。
閉塞性動脈硬化症は足の動脈が詰まっているため、血流が悪く、足が冷たい、重だるい 、しびれなどの症状があります。
狭窄症はじっと立っていたり歩くと痛みますが、動脈硬化症はじっと立っているだけなら痛みはなく歩くと痛みが出現します。
また、歩いている際に狭窄症は前かがみになると軽減しますが、動脈硬化症は前かがみになっても緩和がみられにくいのが違いになります。
重症になると歩かなくても足が痛くなったり、足に潰瘍といった傷ができたりします。

 

一般的な整形外科での治療の流れ

問診・検査

問診とレントゲン・MRI・CTなどの検査で腰椎の変形、不安定性、狭窄の有無を確認します。

 

治療

コルセット処方
痛み止めの処方
血流改善薬の処方
ビタミン剤の処方
ブロック注射・点滴
リハビリ(電気・温熱・牽引などの物理療法)
手術

 

当院での治療の流れ

カウンセリング・検査

まずは、患者さんの症状をお伺いします。
どこに痛みやしびれを感じるのか
どんな姿勢や動きで痛みが出るか
これらにより、坐骨神経の圧迫がどの辺りで起こっているかを判断致します。

 

原因の特定

痛みやしびれの原因が背骨とお尻のどちらにあるのかを検査します。
背骨に負荷をかける検査やお尻の筋肉の固さをチェックします。
特にお尻の筋肉である梨状筋による坐骨神経の圧迫はレントゲンやMRIの画像検査では判断ができないため、筋肉を伸張してストレスをかける検査が重要になります。
閉塞性動脈硬化症、帯状疱疹、大腿骨頭壊死症がなく、当院で改善が出来ると判断できれば治療を行っていきます。

 

筋膜整体

坐骨神経と周囲にある筋肉や筋膜、靭帯、関節で癒着が起こると坐骨神経痛が起こります。
整体によって神経と周りの組織の癒着が取れれば、坐骨神経痛から解放されます。
痛み止めの内服やブロック注射などは薬の作用で痛みを麻痺させる事は可能ですが、神経の癒着を取り除く事は出来ません。
そのため、治療を行っても痛みが取れずにお困りの方はたくさんいらっしゃいます。
痛み止めや注射で痛みが取れない場合は当院にご相談ください。

 

セルフケア指導

痛みを早く取り除くためにセルフケアをします。
脊柱管や椎間孔など神経の通り道を広げる運動指導
姿勢指導
背骨を支える多裂筋を活性化する運動指導
腹圧を高める運動指導などを行います。

 

坐骨神経痛でやっていはいけない事

坐骨神経痛の痛みやしびれは姿勢による影響が大きいのが特徴。
タイプによって違いますが、腰を伸ばすと楽になる場合と腰を曲げると楽になる場合があります。
腰を伸ばすと楽になるタイプの方は長時間座ったり、前かがみなどの姿勢は避ける様にしましょう。
逆に腰を曲げると楽になるタイプの方は立ちっぱなしや仰向けで寝てると痛みが強くなりますので、気をつけましょう。
姿勢を正そうとして無理に背筋を伸ばす事は逆効果になります。
また、糖尿病の持病や喫煙習慣があると血流が悪く、神経に栄養を届ける血管の流れも悪くなるため坐骨神経痛が起こりやすくなりますので、注意が必要です。

 

まとめ

現在、レントゲンやMRIではっきりと異常がわかる椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの手術法は進化をして内視鏡などで患者さんに負担の少ない手術法が広まってきています。
しかし、手術の方法によってはリスクも大きく手術のためには仕事の長期休暇が必要な事や金銭的な問題もあります。
当院では、手術以外で坐骨神経痛の原因部分の負担を減らす事を目的に施術を行っていきます。
それによって坐骨神経への負荷がなくなり、手術以外の方法で痛みの改善していきます。
なかなか良くならない坐骨神経痛でお困りの場合は、一度ご相談下さい。

 

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