坐骨神経痛

足の代表的な神経に坐骨神経があります。
坐骨神経は背骨から出てお尻を通り足に向かう神経繊維が束になってできたボールペンほどの太い神経です。
この神経が圧迫をされると、坐骨神経痛を発症しお尻から足に痛みやしびれが生じ、症状が強くなると歩き初めから痛みを感じ、朝の起き上がりや椅子から立ち上がりが困難になり、日常生活での支障が大きくなる。
坐骨神経以外にもお尻や太もも、膝から下に分布する神経は存在し、痛みやしびれの原因となります。
このページでは、坐骨神経やその他の足の神経痛について解説していきます。

 

足の神経痛の原因となる疾患

椎間板ヘルニア
脊柱管狭窄症
梨状筋症候群
後大腿皮神経障害
帯状疱疹

 

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは背骨のクッションである椎間板に負担がかかり裂け目が生じ、内部の髄核というゼリー状の組織が外に飛び出し神経を刺激している状態。
前傾姿勢や長時間座っているとお尻から足先にかけて痛みやしびれを感じる。
神経痛の中でも痛みが強く、痛みが強いと起き上がりや立ち上がり、歩行が困難になります。
重い物を持ち上げたり前かがみでの作業が多い仕事や座っている時間が長いドライバーさんなどは、椎間板ヘルニアが起こりやすくなります。?

 

 

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は脊柱管や椎間孔という背骨の中や周辺で神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されて起こる。
60代以降に多く、加齢により椎間板の厚みが薄くなる事で、背骨を支える靭帯の肥厚や背骨の変形、腰椎すべり症などが起こると脊柱管や椎間孔が狭くなります。
脊柱管狭窄症の場合、長時間の歩行や立ちっぱなしでお尻から足先に痛みやしびれを感じますが、椅子に座ったりしゃがんで少し休むと痛みが軽減します。
また、買い物の際などはカートにつかまって歩いたり、自転車を漕いで出かけたりする際は痛みが出ません。

 

この様な症状は注意

歩行困難
→痛みのために、自宅内でも歩けない。立っていられない。
筋力低下
→足の力が入りづらい。グラグラする。つまずきやすい。スリッパが脱げる
膀胱直腸障害
→尿の出が悪い。肛門がほてる
血行障害
→足が青白く冷たい。足の脈拍が弱い
この様な症状がみられる場合は、重度のヘルニアや狭窄症が疑われます。
該当する症状がある場合は精密検査が必要になりますので、すぐに病院をしましょう。

 

梨状筋症候群

梨状筋というお尻の筋肉が硬くなり、坐骨神経が圧迫されて起こる神経痛。
ふくらはぎやスネなど膝から下に痛みやしびれを感じます。

 

後大腿皮神経障害

梨状筋や大殿筋などのお尻の筋肉が硬くなり、後大腿皮神経が圧迫されて起こる神経痛。
お尻の下方から太もも裏側に痛みを感じる。

 

帯状疱疹

帯状疱疹は水痘(水ぼうそう)のウイルスによって発症する病気で、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが体の中に潜伏していて、加齢や疲労など免疫の低下で発症します。
帯状疱疹はお腹や胸、背中、顔、頭、足など各所に起こる可能性があり、初期はあせもの様な発疹とかゆみがみられ、次第に痛みを感じて発疹が水ぶくれになります。
足の帯状疱疹による坐骨神経痛は、夜も寝られない様な強烈な痛みで、発疹、水膨れがみられるのが特徴です。
帯状疱疹の場合は原因であるウイルスの働きを抑える薬が必要になりますので、すぐに病院を受診しましょう。

 

神経痛に類似した疾患

大腿骨頭壊死症
閉塞性動脈硬化症

 

大腿骨頭壊死症

股関節の太もも側の骨の一部が潰れてしまう病気が大腿骨頭壊死症であります。
ある日突然お尻や太ももに痛みを感じる様になり、進行すると夜も痛みで寝られず足を引きずって歩く様になります。
多くは原因不明で突発性に起こりますが、アルコールの飲みすぎや持病の治療にステロイドを使用していることに関連して起こる事が多いとされています。
通常、神経痛では股関節を曲げたり伸ばしたりする動きに痛みや制限が少ないのですが、明らかに股関節が曲げられなかったり足が開けず痛みがある時は大腿骨頭壊死症を疑います。

 

閉塞性動脈硬化症

動脈硬化による病気といえば、脳梗塞や心筋梗塞は有名ですが、足の血管が動脈硬化をおこす病気はあまり知られていません。
閉塞性動脈硬化症は足の動脈が詰まっているため、血流が悪く、足が冷たい、重だるい 、しびれなどの症状があります。
狭窄症はじっと立っていたり歩くと痛みますが、動脈硬化症はじっと立っているだけなら痛みはなく歩くと痛みが出現します。
また、歩いている際に狭窄症は前かがみになると軽減しますが、動脈硬化症は前かがみになっても緩和がみられにくいのが違いになります。

 

一般的な整形外科での治療の流れ

問診・検査

問診とレントゲン・MRI・CTなどの検査で腰椎の変形、狭窄の有無を確認します。

 

治療

コルセット処方
痛み止めの処方
血流改善薬の処方
ビタミン剤の処方
ブロック注射・点滴
リハビリ(電気・温熱・牽引などの物理療法)
手術

 

当院での治療の流れ

カウンセリング・検査

まずは、患者さんの症状をお伺いします。
お尻から足のどこに痛みやしびれを感じるのか
どんな姿勢や動きで痛みが出るか
これらにより、神経の圧迫がどこで起こっているのかを判断致します。

 

原因の特定

背骨に負荷をかける検査やお尻の筋肉の固さをチェックします。
特にお尻の筋肉による神経の圧迫はレントゲンやMRIの画像検査では判断ができないため、筋肉を伸張してストレスをかける検査が重要になります。
この段階で重度で手術等が必要な場合や閉塞性動脈硬化症、帯状疱疹、大腿骨頭壊死症といった疾患が考えられる場合は整形外科への受診をお願いしています。
これらの疾患がなく、当院で改善が見込めると判断できれば整体を行っていきます。

 

整体

神経と周囲にある筋肉や筋膜、靭帯、関節で癒着が起こると神経の滑りや伸張性が悪くなり、神経痛が起こります。
整体によって神経と周りの組織の癒着が取れて、神経の働きが回復すれば神経痛から解放されます。
痛み止めの内服やブロック注射などは薬の作用で痛みを感じる神経を麻痺させる事は可能ですが、神経の癒着を取り除く事は出来ません。
そのため、痛み止めや注射を行っても痛みが取れずにお困りの方はたくさんいらっしゃいます。
なかなか、痛みが取れずお困りの場合は当院にご相談ください。

 

セルフケア指導

痛みを早く取り除くためにセルフケアをします。
脊柱管や椎間孔など神経の通り道を広げる運動指導
姿勢指導
お尻の筋肉のほぐし方
股関節のストレッチなどを行います。

 

神経痛でやっていはいけない事

神経痛を引き起こす疾患はいくつかあります。
そのため、自己判断でストレッチや運動を行うのは、逆効果で悪化をする可能性もあります。
まずは、整形外科を受診して検査を受けましょう。
原因によって異なりますが、姿勢による影響が大きいのも特徴です。
症状が強くなる姿勢は避けて楽な姿勢を心がける様にしましょう。
また、糖尿病の持病や喫煙習慣があると神経に栄養を届ける血管の流れも悪くなるため、神経痛の回復が遅れますので注意が必要です。

 

まとめ

現在、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症に対して、症状に合わせた薬はたくさん種類があり、手術は進化をして内視鏡など患者さんに負担の少ない手術法が広まってきています。
しかし、薬を飲んでも思うように効果が出なかったり、手術もリスクがあり痛みやしびれがあるからとすぐに手術が受けられるわけではありません。
また、梨状筋症候群や後大腿皮神経障害は病院でレントゲンやMRI検査をしても異常がみられず、はっきりとした診断がされず見逃されてしまう事があります。
当院では、背骨の柔軟性やお尻の筋肉の硬さなども確認し、薬や手術以外の整体で神経痛を取り除く事を目的に施術を行っていきます。
薬を飲んでも治らず、手術以外の方法をお探しの方は、一度ご相談下さい。

 

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