足裏の痛み

足裏の痛みの原因は筋膜・骨・神経・脂肪など多岐にわたります。
歩いたり走ったり、体重をかける事で痛みを感じる事が多く、痛みが強いと思うように歩けず生活の様々な場面で制限されます。

 

代表的な足裏の痛みを出す疾患

足底筋膜炎
足根管症候群
踵部脂肪体障害

 

足底筋膜炎

足裏で筋肉を包み込んでいる筋膜が炎症を起こして足裏の踵の前方から土踏まずに痛みが生じる疾患。
土踏まずに痛みを感じ、階段の昇り降りやつま先立ちをすると痛みが増します。
朝起きて歩き出しの1歩目に痛みを感じる事が多く、ジョギングやランニングの動き始めも痛みを強く感じますが、運動を続けるうちに軽減していくのが特徴です。
陸上選手やジョギング愛好家などに多く、普段運動不足な方でも出かけた際に急にたくさん歩きすぎると起こります。
足底筋膜には強い引っ張る力(牽引力)が加わるため、立ち仕事や歩行、走る、ジャンプなど使い過ぎや合わない靴を履く、体重増加などで筋膜に繰り返し炎症が起こる事が原因となります。
再発率が高く一度は痛みが治まっても、きちんと治さないと負担がかかて痛みをぶり返す事が多い疾患です。
足底筋膜炎が進行すると、踵の骨に石灰化・骨化といった変化が起こりレントゲンで見ると骨棘(骨のトゲ)がみられます。

 

足根管症候群

足根管症候群は足裏に向かう神経が内くるぶし後方の足根管(屈筋支帯という靭帯に覆われたトンネル)で圧迫されて足裏に痛みやしびれが起こる疾患です。
足裏の痛みやしびれが主な症状で、しびれはビリビリ、ジンジン、ヒリヒリと感じます。
症状は長い時間立っていたり歩いたりすると起こり、内くるぶしの後ろ側を叩くと足裏に痛みやしびれが走るのが特徴。
その他、足裏に異物感(皮が厚くなった感じや足裏に何か貼り付いた感じ)、冷えやほてりを感じる事もあります。
足根管を通る神経は内側足底神経と外側足底神経があり、ほとんどは内側足底神経の領域に症状が見られます。
圧迫の原因は足根管を覆う靭帯と神経の癒着が主な原因ですが、他にもガングリオン(ゼリー状の物質が詰まり膨らんだ腫瘍)、神経鞘腫(神経を包んでいる膜に出来る腫瘍)、脂肪腫(脂肪組織が増殖することによって生じる 良性腫瘍)、足関節の変形やむくみなども原因となります。

 

脛骨神経踵骨枝の障害

脛骨神経が内くるぶしの後方で踵に向かう踵骨枝という分岐を出します。
この分岐された神経が圧迫されて踵の底に痛みが起こる疾患が脛骨神経踵骨枝の障害です。
内くるぶし後方の筋肉や筋膜と神経が癒着を起こし、神経の滑りが悪くなる事で起こります。

 

踵部脂肪体障害

足裏の踵の底部分に体重がかかると痛みを感じます。
踵の底面を押すと痛みがあり、痛みのために踵へ上手く体重がかけられずペタペタと歩く様になります。
踵の骨と足裏の皮膚に間にはクッションのための脂肪体があり、体重がかかる際に踵の骨にかかる衝撃を吸収していますが、歩行などで繰り返し脂肪体に刺激が加わると脂肪体が固く薄くなって、クッション性が低下して骨への刺激が強くなり踵に痛みを感じる様になります。

 

その他の足裏に痛みを起こす疾患

足底線維腫症
ジョガーズフット
種子骨障害
中足骨骨頭部痛
モートン病

 

足底線維腫症

足の裏の足底筋膜に出来る良性の腫瘍で足底筋膜炎と同じ様な症状が出現します。
足底筋膜炎との違いとして足底線維腫症は足裏にしこりが出来ますが、はっきりとした原因は不明。

 

ジョガーズフット

ランニング時に足裏にしびれ感や痛みを生じる疾患で、特に踵の前方から親指・中指辺りの範囲に感じます。
足根管症候群と類似した疾患で足裏の神経の内側足底神経が母趾外転筋という筋肉によって圧迫されるとジョガーズフットが起こります。

 

種子骨障害

足の親指付け根の種子骨に痛みを感じる疾患。
種子骨とは、親指の裏側にあり種の様な形をした骨で筋肉や腱の動きを助ける役割があります。
つま先立ちをすると種子骨は支点となって、足を蹴り出す際は種子骨がクッションの役割をして足を保護します。
つま先立ちや蹴り出す動作の繰り返しで種子骨へ負担がかかり炎症が起きると痛みを感じます。
底の薄い靴やハイヒールを履いたり、新しい靴を履いた際などに起こりやすい。

 

中足骨骨頭部痛

足指の付け根に体重がかかった際や足を蹴りだす際に痛みが起こる疾患で、特に人差し指・中指の付け根に痛みがみられます。
親指から小指の5本指にバランスよく体重がかかると理想ですが、人差し指・中指に圧力が集中すると刺激によって骨の炎症が起こります。
扁平足や外反母趾などの疾患が誘因になったり、底の硬い靴を履いたり履きなれていない靴を履いても起こります。

 

モートン病

足の人差し指と中指もしくは中指と薬指の裏側に痛みやしびれが起こる疾患。
足の指と指の間には指神経が通っており、この指神経は細く弱い力でも圧迫されやすい。
そのため、足の横アーチが潰れると骨の下にある滑液包というクッションが炎症を起こして、指神経の圧迫が起こる。
幅の狭い靴で動きが制限されたり、外反母趾や扁平足があるとスムーズな体重移動が出来ないため、滑液包の炎症によってモートン病が起こりやすい。

 

一般的な整形外科での治療の流れ

問診・検査

問診とレントゲン・エコーなどの検査で状態を確認します。
足底筋膜の肥厚、踵の骨棘、神経の癒着などを確認します。

 

治療

ビタミンB12製剤
痛み止めや塗り薬の処方 
神経障害性疼痛改善薬
ステロイド注射
局所麻酔薬注射
足底板 インソール サポーター
原因と症状の程度によって、適した治療が行われます。

 

当院での治療の流れ

カウンセリング・検査

まずは、患者さんの症状をお伺いします。
足底筋膜炎、足根管症候群、踵部脂肪体障害を中心に状態を確認します。

 

原因の特定

歩いた際の痛み、足裏の圧痛、神経の近くを叩いて痛みやしびれが出現するかを確認します。
骨の損傷や怪我、糖尿病など内科的疾患がなく、当院で改善が見込めると判断できれば治療を行っていきます。

 

筋膜整体

原因に応じて筋膜、神経の癒着改善や脂肪体の柔軟性回復を目的に治療を行っていきます。
これらの整体に加えて足首や足指の柔軟性、扁平足など周りの状態を整えて足裏や踵にかかっている負担を減らしていきます。
足の症状は局所的な状態を改善させるだけでは、痛みがぶり返しやすいので全体的な足の状態も重要になります。
また、痛みの強い時期は運動を控えて安静にしたり、ダイエットや減量で足の負担を減らす事も大切になります。

 

まとめ

足底筋膜炎、足根管症候群、踵部脂肪体障害は一般的な知名度は低いものの足裏の痛みとしてはよくみられる疾患であります。
歩く際の足裏の痛みは日常生活への影響が大きく、痛みのために長く歩けなかったり杖をついたりと痛みで悩んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、整形外科や治療院などでも積極的な治療を行っている所は少なく、サポーターやインソールなどで負担を軽減して痛みの軽減を待つ様な現状になっているのも課題であります。
当院では、足裏の痛みの原因がどこにあり、痛みがでているのかをまずは検査していきます。
それによって特定した痛みの原因部分に対して筋膜整体を行っています。
なかなか良くならない足裏の痛みでお困りの場合は、一度ご相談下さい。

 

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