腰痛とは?

日本人が抱える自覚症状で最も多く、若年者からシニア世代まで身近な腰痛。
腰から背中、お尻に痛みを生じ、ぎっくり腰のような急な痛みから慢性的な腰痛と様々になります。
痛みの感覚としても鋭い痛みや鈍痛、ズキズキ、ビリビリ、重い感じ、張っている感など状態によって異なり、痛みが強いとじっとしていても痛みを感じる事もあります。
一口に腰痛と言っても多岐にわたり、対処法も異なります。

 

背骨について

体を支える背骨は、24個の椎骨、仙骨、尾骨が重なって構成されています。
このうち椎骨は頚椎(首の骨)、胸椎(背胸の部分)、腰椎(背骨の腰の部分)に分けられ、横から見るとゆるやかなS字の弯曲を描いています。
特に腰椎は、上半身の体重を支え、跳んだりはねたりしたときの衝撃を吸収する重要な働きを担っているので、常に大きな負担がかかっています。
そのため、背骨のS字の湾曲が崩れ姿勢が悪くなると上半身の体重の衝撃を吸収出来ないため、腰痛が起こりやすくなります。
また、姿勢が崩れると背骨を支える体幹筋がアンバランスになったり、腰の上方の胸椎や下方の股関節が動きが悪くなり固くなります。
その結果として更に腰にかかる負担が大きくなり、何でもない日常生活の動きだけでも腰に大きな負荷がかかる様になります。
胸椎や股関節の固さを補うために腰が余計に動くための負担が大きくなります。

 

代表的な腰痛の原因となる疾患

腰椎椎間板ヘルニア
腰椎すべり症
腰椎分離症
腰椎圧迫骨折
椎間関節性腰痛
仙腸関節性腰痛
筋筋膜性腰痛(脊柱起立筋 腰方形筋 上殿皮神経)

 

多くの方は腰痛の原因として椎間板ヘルニアのイメージをもっていたり、それらの疾患で手術をした人が身近にいたりするかと思います。
しかし、最近に研究によって背骨の変性による腰痛は腰痛全体の15%ほどしかなく、80%ほどは関節や筋肉・筋膜の問題から起こる腰痛であるという事がわかってきました。

 

背骨の問題による腰痛

腰椎椎間板ヘルニア

背骨のクッションである椎間板の中から髄核と言われるゼリー状の組織が飛び出る事で靭帯や神経を刺激して痛みを感じる。
長時間の座りっぱなしや中腰姿勢、前かがみ動作などで椎間板に圧力がかかると起こりやすく、座っている時や前傾姿勢で腰痛を感じます。
状態によっては腰痛だけでなくお尻や足の痛みやしびれを感じ、痛みが強いと痛みをかばって体を曲げた特徴的な姿勢になる。
一旦症状が軽くなっても生活習慣が変わらないと再発を繰り返しやすいので注意が必要です。

 

腰椎すべり症

腰椎が滑ってズレを起こすことで関節に負担がかかったり、神経を圧迫して痛みが起こる。
レントゲンで見ると腰椎のズレが確認出来ます。
初期は腰痛を感じ、進行するとお尻や足に坐骨神経痛を感じる様になる。

 

腰椎分離症

中高生で学校の部活やスポーツをやっている生徒に多く、成長期の骨が成熟する前に運動時の負荷に耐え切れずに起こる疲労骨折として腰椎分離症が起こる。
腰を捻ったり反る動きをする事で腰椎に亀裂が入り分離した骨折状態になり、腰を後ろに反らせると痛みを感じます。
骨折の部位によってはレントゲン検査では見えず、MRI検査やCT検査でないと診断が難しい事もあります。

 

腰椎圧迫骨折

圧迫骨折は高齢者に多く、骨粗鬆症で脆くなっている背骨が尻もちをついた際などに潰れて骨折が起きます。
多くは転倒して尻もちをついた際に骨折が起こりますが、稀にはっきりとした原因はなく気づかないけど折れている「いつの間にか骨折」もあります。
寝返りやベッドでの起き上がりが激痛で、動くのが困難になります。

 

関節や筋肉筋膜の障害による腰痛

椎間関節性腰痛

洗濯ものを干したり赤ちゃんを抱っこするなど腰を反らせた時や前かがみから体を起こした時、座っていて立ち上がる際などに痛みを感じやすい。
背骨のクッションである椎間板が薄くなったり、すべり症などの影響で背骨が不安定になっていると腰椎後方の関節である椎間関節の動きが悪くなり腰痛を起こします。
椎間関節は痛みに過敏な場所で、椎間関節がぶつかったり関節を包む関節包が挟まれた時に背骨の傍に鋭く強い痛みを感じます。
反り腰の方にも多い腰痛のため、一見姿勢がよくみえる方でも注意が必要です。

 

仙腸関節性腰痛

腰のやや下の骨盤・お尻の痛みが特徴。
横向き寝で下にしている側が痛くなったり、仰向けや寝返りにも痛みを感じる。
出産時に産道を広げるために仙腸関節の靭帯が緩むため、妊娠時や産後の女性にも多い腰痛。
骨盤の関節である仙腸関節は仙骨と腸骨という骨が合わさった関節で僅かな動きのある関節で、関節をズレない様に固定してる後仙腸靭帯が日常生活動作の繰り返しで微細な損傷が生じて、痛みを感じる。
痛みのある時は骨盤ベルトなどコルセットが有効。

 

筋筋膜性腰痛

立ち上がり動作時や姿勢変換、前かがみなどで腰や背中の広い範囲に鈍い痛みや重さを感じる。
肉体労働者、腰の曲がった高齢者に多くみられる腰痛。
腰の脊柱起立筋・腰方形筋といった筋肉は日常的に体を動かす時に縮んだり伸びたりと大きな負荷がかかります。負荷が慢性的にかかると筋膜の線維化が起こり、筋肉の滑走性が低下し痛みを感じる様になる。
この状態が続き、筋肉の緊張で上殿皮神経という神経が絞扼されると腰より下のお尻まで痛みが広がる。

 

その他の腰痛を起こす疾患

背骨の腫瘍

脊椎脊髄の腫瘍 悪性腫瘍の骨転移

内臓疾患による腰痛

解離性大動脈瘤 
胆嚢炎 胆石症 膵炎 胃十二指腸潰瘍
尿路感染症 尿管結石 
子宮筋腫 子宮内膜症 
悪性腫瘍 (膵臓・胃・大腸・肝臓・尿路系)

 

注意が必要な腰痛

安静時や夜寝ていても寝られないぐらいの痛み。
腰痛だけでなく発熱、嘔吐、吐き気、腹痛、血尿、血便、不正出血を伴う。
この様な場合は注意が必要です。
該当する場合はすぐに病院を受診しましょう。

 

一般的な整形外科での治療の流れ

問診・検査

問診とレントゲン・MRI・CTなどの検査で腰椎の変形度、不安定性を確認します。

 

治療

痛み止め、筋弛緩薬、湿布や軟膏の薬処方 
コルセットの処方
注射
リハビリ(電気・温熱・牽引などの物理療法)

 

当院での治療の流れ

カウンセリング・検査

まずは、患者さんの症状をお伺いします。
どんな姿勢や動きで腰痛が出るか

 

原因の特定

脊椎に負荷をかける検査を行い、背骨、椎間板、椎間関節、仙腸関節、筋筋膜のどこに痛みの原因があるのかを更に詳しく検査をしていきます
骨折や腫瘍、内臓疾患がなく、当院の治療で改善が見込めると判断できれば、治療を行っていきます。

 

筋膜整体

腰の関節や筋肉に負担がかかり、本来の動きが出来なくなると腰痛が起こります。
整体によって筋肉や関節の癒着を取り除き、筋肉や関節が上手に動く事が出来れば腰痛から解放されます。
電気治療や痛み止めの内服などは電気刺激や薬の作用で一時的に痛みを麻痺させる事は可能ですが、筋肉や関節の動きを整える事は出来ません。
そのため、治療を行っても痛みが取れずにお困りの方はたくさんいらっしゃいます。
リハビリや薬を飲んでも痛みが取れない場合は当院にご相談ください。

 

セルフケア指導

痛みを早く取り除くためや再発予防に、セルフケアを指導を行ってきます。
姿勢指導
腹圧を高める運動指導
腰痛にならない動き方の指導

 

腰痛でやっていはいけない事

腰痛を改善するには、「日常の姿勢や普段の動き方が痛みの根本的な原因になっている」と気づき、それを正すのが何より重要です。

 

○座り方
リラクックして座ると骨盤が後ろに倒れて腰が沈んだ座り方になりがちです。
長時間座る際は骨盤後方にクッションを置き骨盤が後ろに倒れないようにしましょう。
また、床に座るときは、あぐらは腰が丸まり骨盤が後ろに倒れやすい姿勢ですので、可能であれば正座をしたり長時間のあぐらはせずこまめに腰を伸ばすようにしましょう。

 

○歩き方
腰痛の方はお尻を引いて歩く出っ尻歩きや骨盤を前方にずらして歩くクセがあります。
この歩き方をすると股関節の正常な動きが出来ないため、腰に負担がかかります。
鏡で横からの自分の姿勢を確認して、外くるぶし、膝、骨盤の横のぐりぐりした骨が縦に一直線になっているかを確認しましょう。
この際にお尻を引いたり、骨盤が前方にずらすクセがあれば、気をつけましょう。

 

○掃除機の掛け方
掃除機を掛けるときは、前かがみで腰を曲げた姿勢で負担がかかります。
膝の屈伸を使いできるだけ胸を張り、腰を伸ばした姿勢を取りましょう。
掃除機のホースを長めにしたり、スティック型掃除機を使うと負担が軽減出来ます。

 

まとめ

腰痛は日常生活への影響が大きく、慢性的な痛みで悩んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、手術以外をする程ではない腰痛の治療は未だに確立されておらず、とりあえず痛み止めとリハビリで様子をみるといった現状になっているのも課題であります。
当院では、腰痛の原因がどこにあり、痛みがでているのかをまずは検査していきます。
それによって特定した痛みの原因部分に対して筋膜整体を行っています。
痛み止めを飲んでリハビリを受けてもなかなか良くならない腰痛でお困りの場合は、一度ご相談下さい。

 

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