ぎっくり腰

ぎっくり腰は突発的に起こった腰痛の通称で「急性腰痛症」ともいいます。
背骨や骨盤の関節の捻挫、筋肉の損傷によって起こります。
元々、猫背など姿勢が悪かったり、筋力低下、体の疲労が蓄積する事で発症します。
突然、腰痛や力の抜ける感じなどを自覚し、重度の場合は歩けない状態になります。

 

症状

寝返りが痛い
起き上がるのが大変
一度座ると立てない
立ちあがっても腰が伸びない
前にかがめない
ズボン、靴下が履けない
ぎっくり腰のほとんどでこの様な症状が見られます。
重症例では、一人で立ち上がって歩く事が出来ない場合もあります。

 

原因

猫背など姿勢が悪かったり、筋力低下、体の疲労がベースにある状態で、重い物を持った際やかがんだ際に筋肉や関節の損傷が起こり発症します。
稀に何のきっかけもなく、朝起きようとしたら急に痛みで動けなくなったという方もいらっしゃいます。

 

ぎっくり腰に似た疾患

○腰椎椎間板ヘルニア
○腰椎圧迫骨折
○腰椎疲労骨折

 

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは椎間板の中にある髄核と呼ばれる組織が飛び出る事で神経を刺激して腰痛を感じある疾患です。
ぎっくり腰がなかなか治りにくかったり座骨神経痛を伴っている場合は、単なるぎっくり腰ではなくヘルニアが原因となってぎっくり腰の様な痛みを感じている場合があります。
デスクワークや前かがみ姿勢で仕事をしている方に起こりやすく、20〜40代に多くみられる。
ぎっくり腰の治りが悪い場合や、足のしびれや痛みを伴う場合は整形外科での検査が必要です。

 

腰椎圧迫骨折

圧迫骨折は高齢者に多く、骨粗鬆症で脆くなっている背骨が尻もちをついた際などに潰れて骨折が起きます。
多くは転倒して尻もちをついた際に骨折が起こりますが、稀にはっきりとした原因はなく、前かがみで草むしりをしたり中腰姿勢で掃除機をかけるなどの日常動作の中で圧迫骨折が起こる場合もある。
寝返りやベッドでの起き上がりが激痛で、そのわりに起き上がってしまえば痛みがなく歩いたり出来るのが特徴。
治療は腰から胸まで広く覆う専用の装具を着用し、骨粗鬆症のある方は骨を強くする薬を服薬します。
高齢で転倒したり、尻持ちをついてから腰が痛くなった場合はぎっくり腰ではなく圧迫骨折の可能性が高くなります。

 

腰椎疲労骨折

腰椎分離症、腰椎椎弓疲労骨折などがあります。
疲労骨折は中学・高校の運動部で部活をやっている生徒に多く、腰の骨が成熟する前の弱い時に運動の繰り返しによる疲労に耐え切れずに起こりやすい。その他にも肉体労働など腰に負荷がかかる仕事や作業の繰り返しで起こる事もあります。
これらの骨折は骨折の部位によってはレントゲン検査では見えず、MRI検査やCT検査でないと診断が難しい事もあります。
骨折が判明した場合、部活など運動は骨がつくまでは禁止しコルセットや装具で固定をする。
部活で運動をしていたり、腰に負担のかかる仕事をしている場合は注意が必要。特に中高生の急性腰痛はレントゲンで骨の状態を確認しましょう。

 

ぎっくり腰を改善するために

コルセットによる固定

痛みが強い時はコルセットが効果的になります。
コルセットを使うと関節や筋肉にかかる負担が減るため、痛みの軽減につながります。
病院で処方をしてもらうかドラッグストアで購入しましょう。

 

安静

基本的にぎっくり腰の場合、痛みのない範囲で適度に動いた方が回復が早くなります。
しかし、痛みが強くて動けない時は無理せず安静にしましょう。
痛いのに無理をすると悪化して痛みが強くなります。
可能であれば仕事を休み、家事も最低限に控える様にしましょう。
安静にする際、低い椅子や柔らかいソファーでの座りっぱなしは逆効果になりますので、座るよりも横向きに寝て腰を休めて下さい。
痛みが落ち着いてきたら、少しずつ痛みのない範囲で日常生活に復帰をしましょう。

 

治療を受けましょう

整形外科、整体院、接骨院など、ぎっくり腰の治療を受けられる施設はありますが、まずは整形外科に受診しましょう。
ぎっくり腰ではレントゲンで異常はみられませんが、椎間板ヘルニアや骨折などの疾患を見逃さないために整形外科での検査が必要になります。
ほとんどの場合、炎症を抑えるための消炎鎮痛剤やコルセットの処方がされ、日に日に痛みは取れて回復していきます。

 

ただし、稀に薬を飲み切っても痛みが続く場合があり、これは単なるぎっくり腰ではありません。
長引く場合はレントゲンでは異常がないものの、腰の筋肉・筋膜・関節などの働きが悪く機能が低下した機能性腰痛の可能性があります。
これは薬やコルセットでは痛みが取り切れませんので、整体院での治療がおすすめです。

 

どれぐらいで治る?

個人差はありますが、3日〜2週間程度で日常生活に問題ないぐらいに回復します。
発症直後は背骨や骨盤の関節、筋肉に炎症が起こり一番痛みが強い時期になりますが、この炎症が落ち着くと痛みが減少していきます。

 

注意点

発症直後の場合、残念ながら即効性のある治療はありません。
ぎっくり腰は怪我の状態であって、傷ついた関節や筋肉の回復には日数が必要になります。
通常で3日〜1週間、重度でも2週間程度でほとんどの痛みはなくなります。
突然の激痛で不安になる方も多いと思いますが、痛みが強くてもずっと続く事はなく日に日に回復していくのがぎっくり腰の特徴と理解して頂ければと思います。

 

まとめ

ぎっくり腰は背骨や骨盤の関節の捻挫、筋肉の損傷によって起こります。
元々、猫背など姿勢が悪かったり、筋力低下、体の疲労が蓄積する事で発症します。
ぎっくり腰の多くは、激痛が2、3日続きますがほとんどの場合は1週間程で問題なく動けるようになります。
痛みが強い時は安静を心掛け、動ける様になってきたら少しずつ、日常の仕事や家事に復帰してください。
最初は動けない程の激痛であってもきちんと対処をすれば治って痛みがなくなりますので、過度に心配しないようにしましょう。
痛みが取れず、長引く場合はご相談頂ければと思います。

 

お問い合わせ

「西橋本パーム整体院」のホームページにお越し頂きありがとうございます。